梅雨の時期や暑い季節では、オフィスや学校に持って行くお弁当の食中毒が心配ですよね。そこで今回は、お弁当を腐らせない対策についてご紹介します。
お弁当の食中毒の原因と腐らない対策方法
食中毒の原因は細菌です
食中毒の原因となる細菌は、栄養分・水分・温度という3つの条件がそろったときに爆発的な繁殖力を持つといわれています。温度が20~40度となる環境にあるとき最も活発に繁殖するので、夏場や梅雨時のお弁当はまさにこの条件がそろっていることになります。
細菌の繁殖を抑えるには?
細菌の繁殖を抑えるには、除菌、加熱と、食材の選択が有効です。
除菌で対策
除菌による方法は、お弁当の容器への対策です。赤ちゃんの哺乳瓶や手作りジャムを詰める瓶などの管理方法でもある、容器を熱湯につける煮沸消毒が一番基本的なものです。けれど、お弁当の容器はポリプロピレンやポリエチレンなどの樹脂素材が多く、成分が溶け出したり変形しやすくなるために、あまり熱湯消毒には向いていません。
そのような場合、除菌に役立つのはアルコールです。焼酎などで容器やフタを拭き、アルコール分を飛ばして使うのが一般的です。食卓用のアルコールスプレーも販売されていますので、そちらを利用するのもいいと思います。また、最近ではキッチンで使う除菌剤が多種市販されていますので、まな板や流し台などもこまめに洗って使うと良いでしょう。
加熱で対策
加熱による対策とは、例えば、前の晩に作り置いたおかずを冷蔵庫から出してお弁当容器に詰める場合、まず必ず一度火を通すことが重要です。85度以上に加熱することが除菌の目安なので、煮卵などの味が濃い保存用に作られたおかずであっても、出来たてでなければ、できれば一度電子レンジなどで加熱した方が安全です。お魚やお肉、ソーセージやカマボコなどの加工品も完全に中まで火を通すようにしてください。そして、加熱したものをそのまま容器につめてしまうとフタの部分や底に水滴がたくさん発生してしまうので、必ず冷ましてから詰めるようにし、フタを閉める時にも中身が完全に冷めているのを確認してからフタを閉めるようにてください。
食材で対策
食材での対策としては、梅干しを活用したり、ご飯を酢飯にしたりすることが有名です。昔からの知恵として、日の丸弁当などの梅干しをご飯にのせるのは、ご飯を傷みにくくする方法としてよく知られてきました。これは梅干しが強いアルカリ性であることから、弱酸性を好む細菌の繁殖を抑えるコントロール方法というわけで、理にかなっているのですね。
梅干しと同様、酢には細菌を殺して除菌する効果はありませんが、活性化を抑える制菌作用があることがわかっています。ご飯を炊く時に水にお酢を少し混ぜて炊くのがおすすめです。(米3合に対し、お酢小さじ1杯が目安です)
生姜やカラシ、ワサビも殺菌効果があるといわれています。お弁当のフタに薄く塗ったり、隅の方に少し入れるだけでも効果があります。(食中毒対策のために入れているので食べなくてもいいですよ)
その他にも、食材は水分の多いものを使わない方がよいでしょう。温度と共に、水分が多いことも細菌の繁殖条件になります。どうしても使いたい場合は、汁気を完全にカットしてから詰めるようにしてください。
あとは、生野菜は絶対入れないようにしてください。彩りとしてプチトマトをいれる人もいるかと思いますが、どうしても入れたい場合は必ずヘタは取り除き、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取るようにしてください。
そのほか、味が薄いおかずより塩分が少し多めの濃い味付けの方が傷みにくいので、夏場はしっかり味付けをするのがおすすめです。
手指消毒も忘れずに
手には雑菌がいっぱい付着しています。爪の中も垢や菌がたくさん付いています。お弁当作りの際は、こまめに石鹸やハンドソープで手を洗い、できればアルコール除菌をするのが望ましいでしょう。
お弁当箱におかずを詰めるときは必ずお箸を使い、直接手で触れないよう気をつけてください。心配な方は調理用の手袋を使うといいでしょう。おにぎりを握る際も直接手で握らないようにし、ラップの上から握るようにしてください。
幼児に人気のキャラ弁も、できればこの時期はやめておくほうがいいと思います。キャラ弁作りの時はのりやハム、チーズなどを手で触る機会が多いですし、火を通していない食材を使うのはこの時期は特に危険です。
お箸は使い分ける
普段からこれを取り入れている方もいると思いますが、お弁当におかずを詰める際はお箸(菜箸)を使い分けるよう心がけてください。
油物のおかずをつまんだお箸で卵焼きをつまむと油が移ってしまいますよね... お弁当箱の中を仕切りで分けて詰めているのに、同じお箸を使いまわしていては仕切っている意味がありません。夏場は特に色々なおかずや食材が混ざったり、接触しないよう気をつけてください。
食中毒対策はグッズも上手に取り入れましょう!
もうすでにご存知の方も多いと思いますが、食中毒対策のグッズがたくさんありますので、うまく取り入れてお弁当が腐らないように工夫をしましょう!
抗菌シートで対策
お弁当のおかずやご飯の上にのせて置くだけで、菌が繁殖するのを防いでくれる便利なシートがあります。先ほど『食材で対策』でも紹介したカラシやワサビの成分が使用されているものもありますので、試してみてください。
保冷剤と保冷バッグで対策
保冷剤でお弁当を冷やし、温度を上昇させないようにしましょう。保冷剤のみでは、外気に触れるとすぐに効果がなくなりますので、保冷バッグと一緒に使うのがベストです。

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お弁当箱で対策
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いかがでしたでしょうか。食中毒対策には、細菌の繁殖を抑えるのが必要で、そのためには除菌、加熱と、食材の選択が有効です。少しの手間で予防対策ができますので取り入れてくださいね。また、最近は便利な食中毒対策用のお弁当グッズが出ていますので、上手に活用すれば暑い夏でも安心してお弁当作りができます!ぜひご活用ください(^_^)